セミナーコンセプト
ソフトウェア開発、SI事業、製造業、情報システム部門、IT企画部門等では、開発技術のみならずプロジェクトマネジメント、見積り手法等の広範なスキルが必要です。技術進歩が速く、ビジネス環境も変化している中で、エンジニアの方々を育成していくためには、新しい事項にチャレンジしていくマインド、潮流を読む力、人的ネットワークの確立といった総合的・継続的な取組みが効果的です。
弊社「セミナー型支援」は、スポット型の講演会スタイルをはじめ、定期的な話題提供やエンジニアの方々とのミーティングを通じて、意識改革を進め、ものの見方、考え方を習得していくことができる柔軟できめの細かい人材育成ソリューションです。
弊社のソフトウェアエンジニアリングに関する教育ソリューションのフレームワークは、図のように対象領域(アプリケーションドメイン)、システム領域(コンピュータドメイン)、人間・組織領域(ヒューマンドメイン)の三つの領域のバランスよく習得していけるよう考慮しています。
セミナーの効果は、一般的に以下のように集約されます。
- 効果1:基礎知識の学習
- 講義形式での座学に加え、それに続く討論により、学習効果も高いと思われます。
- 弊社の経験や実績の観点を提供することにより、実務で有効な方法を学習できます。
- 効果2:情報共有の促進
- 参加者やチームの取り組み事例を議論することにより、相互理解を深められます。
- 組織間の交渉経緯、見積り等に関する業務の具体的な事情も相互に把握することができます。
- 効果3:実務レベルの技術習得
- 事例紹介や、実務を想定した演習を通じて、実感を持って技術の習得ができます。
- スプレッドシートやチェックリストを使って具体的な技術の習得もできます。
- 効果4:部署間交流の促進
- 参加者の構成によって、社内異文化の交流を図ることも可能です。
- 組織間の交渉、コミュニケーション、契約の形態が異なる局面もお互いに理解が進みます。
- 効果5:問題意識の向上
- 時代の流れ、産業界、ビジネスの変化に対する問題意識を持つことができます。
- 開発、SI、製造企業、ユーザ企業の情報システム部門やIT企画部門としてのコア技術を生かすための意識を高めることができます。
現在、以下のようなセミナーメニューを取りそろえています。受講のご要望にお応えしたカスタマイズも可能です。
見積り手法
ソフトウェア開発におけるコスト予測・分析と上手な見積もり方
概要 |
ユーザ企業(発注者サイド)にとってシステム開発への投資は適正と言えるでしょうか?システム開発企業(開発者サイド)にとってシステム開発のコストは妥当と言えるでしょうか?テクノロジーの進歩とともに、新しい開発プロセスや定量化手法も提案されてきています。本セミナーでは、まず、現状でのソフトウェア受発注、プロジェクト推進上の課題を整理するとともに、定量化技術や開発プロセス等の技術動向を概観します。特に、いくつかの標準的な定量化技術、投資・コスト分析技術を組み合わせた実践的な手法について紹介し、演習・例題を交えた形でわかりやすく解説いたします。営業段階から詳細見積りに至るさまざまな場面を想定して、ポイントを説明いたします。
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対象者 |
ユーザ企業システム部門、開発企業プロジェクトリーダ、システム営業担当者、システム調達担当者
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前提条件 |
ソフトウェア開発に関する常識的な知識
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所用時間 |
12時間(2日間)
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内容 |
【1日目】
1.客観的な論拠を持つコスト算定手法の必要性 1_1プロジェクトの成功と失敗 1_2発注者の視点/受注者の視点 1_3プロジェクトにおける予測とは何か 2.プロジェクトマネジメント 2_1ソフトウェア開発技術の概要 2_2プロジェクトプランニング 2_3リスクマネジメント 3.コスト予測・分析法の周辺事情 3_1伝統的プロセス/現代的プロセスの差異 3_2ソフトウェア開発の本質的困難 3_3パッケージ、コンポーネントの台頭 【2日目】
4.コスト予測技術の概要 4_1予測技術の体系 4_2トップダウン/ボトムアップ予測 5.規模算定とコスト予測 5_1コード行数、工数 5_2ファンクションポイント 6.実績データに基づくコスト予測手法 6_1COCOMO(Constructive Cost MOdel)モデル 6_2規模変動要因/コスト変動要因 7.上手な見積もりの方法 7_1上手な見積もりとは何か 7_2プロジェクト提案と見積もり |
ファンクションポイント法
ファンクションポイント法による見積り技法
概要 |
ソフトウェア開発プロジェクトにおいて、見積もりの基となるのはソフトウェアの規模です。ファンクションポイント法(FP法)はソフトウェアの機能規模を計測する手法であり、近年、大変注目されています。本講義では、FP法と、計測したFPに基づく工数、費用の見積もり方法について、演習を交えて解説します。また、見積もりにおけるさまざまな注意点についても解説します。
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対象者 |
ユーザ企業システム部門、開発企業プロジェクトリーダ、システム営業担当者、システム調達担当者
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前提条件 |
ソフトウェア開発に関する常識的な知識
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所要時間 |
6時間
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内容 |
1.FP(ファンクション・ポイント)法の基礎
1_1FP法とは? 1_2FP法の特長 1_3プロジェクト管理におけるFP法の利用方法 2.FP法による見積もり
2_1見積もりモデリング 2_2規模見積り 2_3工数見積り 3.FP法による見積もりの演習
3_1基礎演習 3_2例題演習 4.FP法による適正な見積もりに向けて
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COCOMO法
COCOMO法によるコスト分析手法
概要 |
ソフトウェア開発プロジェクトにおいて、見積もりの基となるのはソフトウェアの規模です。COCOMO(COnstructive COst MOdel)法はソフトウェアの規模に基づき工数と期間とを算出する手法であり、近年、大変注目されています。本講義では、COCOMO法に基づく工数、費用の見積もり方法について、演習を交えて解説します。また、見積もりにおけるさまざまな注意点についても解説します。
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対象者 |
ユーザ企業システム部門、開発企業プロジェクトリーダ、システム営業担当者、システム調達担当者
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前提条件 |
ソフトウェア開発に関する常識的な知識
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所要時間 |
6時間
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内容 |
1.COCOMO法の基礎
1_1COCOMO法とは? 1_2COCOMO法の特長 1_3プロジェクト管理におけるCOCOMO法の利用方法 2.COCOMO法による見積もり
2_1規模見積り 2_2工数見積り 2_3期間見積り 3.COCOMO法による見積もりの演習
3_1基礎演習 3_2例題演習 4.適正な見積もりに向けて
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ITIL入門
ITIL: システム運用管理業務体系入門
概要 |
ITIL(IT Infrastructure Library)は、国際的に唯一のIT サービスマネジメントに関するベストプラクティスとして、日本においても普及の段階に あります。 ITIL(V3)では、ライフサイクル視点に基づき、情報システムの企 画、開発と連携してITサービスの最適な展開のあり方と、プロセス視点 に基づき、種々のイベントに対応してITサービスを展開していく方法論につい て、体系的に整理されています。本講座では、ITILに関する基礎的な知識について習得するこ とを目的として、 ITIL(V3)の体系に基づくポイントの解説を行います。
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対象者 |
ユーザ企業システム部門、システム運用担当者、システム調達担当者
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前提条件 |
システムに関する常識的な知識
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所要時間 |
6時間
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内容 |
1.概要
1_1 ITILとは? 1_2 ライフサイクル 1_3 プロセス 1_4 関連する知識 2.ライフサイクルアプローチ
2_1 サービスストラテジ 2_2 サービスデザイン 2_3 サービストランジション 2_4 サービスオペレーション 2_5 継続的改善 3.プロセスアプローチ
3_1 サービスストラテジに係るプロセス 3_2 サービスデザインに係るプロセス 3_3 サービストランジションに係るプロセス 3_4 サービスオペレーションに係るプロセス 4.まとめ
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問題フレーム
ドメイン/システムのデザイン論
概要 |
ソフトウェアは、日常世界の問題を解くために開発すべきものです。実装方式や既存システムのしがらみに捕われていてはシステムはデザインできません。システムの要件定義を行う前に、本質的な問題を中心に据えて、ドメイン(対象領域)を的確に捕らえ、正しい要求を抽出する手法について解説します。
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対象者 |
ソフトウェアやサービスの製品企画・要件定義等の上流工程に携わっている方。 プロジェクトでクライアントとの交渉・調整に携わっている方。・要求定義やソフトウェアの仕様化の習得を目指す方。
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前提条件 |
ソフトウェア工学の基本的常識
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所要時間 |
6時間
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内容 |
1. ドメインとシステム ~導入、概要、概念~
1.1 はじめに
1.2 問題フレームという考え方
1.3 主要概念:ドメイン、機械(コンピュータ)、要求、インタフェース
1.4 基本フレームの概要
2.日常世界の把握
2.1 文脈(コンテクスト)
2.2 因果関係と現象
2.3 人間の行為
2.4 機械と装置の役割
2.5 問題の把握
3.基本的なフレーム
3.1 装置を制御すること
3.2 人間の行為を反映すること
3.3 対象領域の現象を表示すること
3.4 情報を管理すること
3.5 データを変換すること
4.要求定義の方法
4.1 基本的なフレームと実世界の問題
4.2 問題の種類と取組み方
4.3 複雑な問題の分解の方法
4.4 モデルの活用法
4.5 非機能要求の扱い方
4.5 ビジネスと価値についての分析
5.まとめと討論
5.1 なぜ今までの要求定義手法が役に立たないのか
5.2 オブジェクト指向分析手法の限界
5.3 アジャイルプロセスでの要求発生メカニズム
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ソフトウェア設計のきほん
ソフトウェア設計のきほん
概要 |
ソフトウェアづくりに必要な基本的な考え方、ソフトウェアエンジニアリングの本質な事項を習得するためのエンジニアの方々を対象としたセミナーです。ソフトウェアエンジニアリングの歴史の中で、基底となる重要な事項を一つ一つ丁寧に習得できるように考慮しています。ソフトウェア設計は、人間の智慧をソフトウェアという製品に織り込んでいく、知識主導社会の典型といえる活動です。ソフトウェアの世界には、抽象化、モデル化、機能、モジュールなどの重要でありながら、曖昧なまま使用されてしまうことによって、混乱を招く用語や概念が蔓延しています。このような事項を一度しっかりとおさらいして基礎を固め、ソフトウェア設計を正しく行っていけるようにすることを目的としています。
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備考 |
本セミナーは、2011年秋に上梓した『受けたかったソフトウェア設計の授業』(昭栄社)の書籍をセミナー形式にしたものです。
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対象者 |
ソフトウェア開発企業、ユーザ企業システム部門の新入社員、ソフトウェアエンジニアの方々、ソフトウェアを学びたい学生
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前提条件 |
ソフトウェアに関する日常的な常識
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所要時間 |
2時間×14回
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内容 |
1.構造
1.1 構造とは何でしょう?
1.2 データ構造とプログラム構造
1.3 3つの基本構造
1.4 正規表現とストリーム
2.JSP(ジャクソン構造化プログラミング)
2.1 プログラムとは何でしょう?
2.2 JSPの基本
2.3 仕様とデータ構造
2.4 3つの構造不一致
3.複合設計法
3.1 機能とは何でしょう?
3.2 データフローの機能
3.3 モジュール化
3.4 モジュール構造
4. モジュール
4.1 モジュールとは何でしょう?
4.2 情報隠ぺいとカプセル化
4.3 仕様と実装の分離
4.4 モジュール独立性(強度、結合度)
5.振舞い
5.1 振舞とは何でしょう?
5.2 状態とイベント
5.3 ステートチャート
5.4 並行プロセス
6.JSD(ジャクソンシステム開発法)
6.1 ステムとは何でしょう?
6.2 ユーザは要求を知らない
6.3 仕様化と実現
6.4 動的なモデルと静的なモデル
7.開発手法の本質
7.1 開発手法とは何でしょう?
7.2 オブジェクト指向技術
7.3 仕様化と問題領域
7.4 設計と意思決定
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ソフトウェア経済概論
ソフトウェア経済概論
概要 |
ITやソフトウェアは、「もの」とは異なる本質的な難しさがあります。その基礎理論、原理、経済理論上の特質について概観し、この領域の考え方、分析の方法を習得することを目的としています。ソフトウェアが数学や論理に立脚した知識集約の領域であることを明確にし、かつ、ビジネス上の取引きや経済活動の仕組みについて、技術と産業インパクトとの関連について概観します。ソフトウェアに関する費用、価格、価値について、見積り分析や予測技法、マネジメントの方法についても解説します。
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備考 |
本セミナーはビジネス・ブレークスルー大学の講座内容に基づいたものです。
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対象者 |
ITシステムの企画部門、経営に携わっている方、ユーザ企業システム部門、開発企業プロジェクトリーダ、システム営業担当者、システム調達担当者
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前提条件 |
ソフトウェア開発に関する常識的な知識
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所要時間 |
2時間×15回
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内容 |
1.ソフトウェアとは
1.1 ソフトウェアとソフトウェアエンジニアリングの違い
1.2 ソフトウェアの本質的困難
2.ソフトウェアに関する歴史
2.1 産業構造の変遷
2.2 主要な革新的理論や技術登場の背景
3.ソフトウェアと言語
3.1 プログラミング言語、仕様記述言語の系譜
3.2 ソフトウェア開発で使われる言語と記述体系
4.ソフトウェア開発の基本概念
4.1 モジュール化と抽象化
4.2 ソフトウェアエンジニアリングの基本原理と法則
5.人月の神話
5.1 ソフトウェアの開発プロセス
5.2 プロジェクトマネジメント
6.マネジメント
6.1 ソフトウェアとプロジェクトの規模、品質
6.2 メトリクスと測定法
7.ソフトウェアの要求定義
7.1 ドメインと要求
7.2 機能と非機能要求
8.見積り手法
8.1 ソフトウェア見積り(予測)技法の基礎
8.2 規模の推定
9.ソフトウェア見積り(予測)技法の事例
9.1 提案見積りとマネジメント予測
9.2 ケーススタディ
10.ソフトウェアと経済
10.1 コスト、価格、価値の諸概念
10.2 「もの」と「こと」との違い
11.ソフトウェアと経営
11.1 ソフトウェア開発・保守運用のビジネスモデル
11.2 バランス・スコア・カード
12.周辺理論概観
12.1 情報財の経済
12.2 均衡理論、ゲーム理論のソフトウェアへの応用
13.不確実性への対応
13.1 オプション、変化への対応
13.2 ビジネスプロセスと開発プロセスとの連動
14.IT投資マネジメント
14.1 戦略マネジメント
14.2 投資評価
15.まとめ
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セミナー開催の方法
各コンサルタントがその経験を生かし、お客様のご要望におこたえすべく多くのテーマを提供しております。セミナー提供の方法も以下のように柔軟な対応が可能です。
- セミナー会社が提供するコースの中で適切なテーマを提供させていただきます。
- 弊社が主催し、会場等の手配を全て行い開催させていただきます。
- お客様の社内にコンサルタント、インストラクタが訪問しセミナーを開催させていただきます。
また、お客様のかかえている問題をケーススタディとして取り上げながら、討論中心で進めて行く方法も可能です。
弊社各種セミナーをお受けになりたいとお考えのお客様、セミナー内容に関するご質問など、お気軽にお問い合わせください。